公式種目、「ディスカソン」の紹介です。
ディスカソンとは「ディスク」と「マラソン」の造語で、1km程度の起伏のあるコースをディスクを投げながら走り、その速さを競う種目です。
マラソンというより、クロスカントリーのイメージです。
選手はディスクを2枚持ち、スタートと同時に1枚目のディスクを進行方向に投げます。投げたディスクの落下点まで走り、そこを起点にして持っている2枚目のディスクを投げます。足元に残った1枚目のディスクを拾い、次の落下点まで走ります。
「手持ちのディスクを投げる→足元のディスクを拾う→落下点へ走る」
この3つを繰り返してコースを進むマラソンです。
コースは、樹木などに「番号」と「右か左の矢印」が表示されていて、その番号順に矢印で示された側を通過しなければなりません。これらは、「マンダトリー(旗門)」と呼ばれます。
おもしろい点は、ディスクさえマンダトリーを通過すれば、人間はどこを通ってもよいことです。ジグザグのコースもディスクをカーブさせて通過すれば、自分は直線的に走りショートカットすることも可能です。
さらに、特殊なマンダトリーとして「テスト」というものがあり、決められたラインから1投で通過しないとミスとなり、ペナルティーで遠回りのマンダトリーを回らなければなりません。コース内には1~2個所のテストがあります。
また、コースにはゴルフのようにOBも存在します。
OBとなってしまったディスクは使用できません。予備も含めて3枚までディスクを持って走れますが、2枚なければプレーできませんので、2枚がOBとなり、手持ちディスクが1枚になったところで途中失格になります。
ディスクは投げるだけでなく、転がしてもOKです。上方向に障害物のあるときに役立ちます。ディスクを転がすことをローラーといいますが、練習すればローラーでも右や左に自在にカーブさせることができます。
どちらかというと長距離を走る持久力より、人間はできるだけ楽なコースを走れるようディスクをコントロールする技術の方が重要になってきます。
国内では、全日本フライングディスク個人総合選手権大会で1つの種目として行われますが、それ以外ではディスカソンは開催されていないようです。
準備や場所の確保も難しいので、ローカルな大会では開催が難しいでしょう。
でも、参加するととても楽しい種目です。
[写真1]
右の木の奥を通過させるマンダトリー。ローラーでカーブして通過させ、自分は木の手前をショートカット。
[写真2]
起伏のあるコース。中段に見えるコーンの裏を通過させるマンダトリー。ローラーで通過させ手前に落とそうとしたけど途中で止まってしまいました。
[写真3]
左に見える枠を通過させるテスト。このテストは通過してペナルティなしでした。
ちなみに背中が膨らんでいるのは、予備のディスク。