公式種目「フリースタイル」の紹介です。
この種目は、ディスクを使った新体操のようなものです。
通常、音楽にあわせて、2~3人でパスをまわしながら演技を行います。
規定演技はなく、大会にもよりますが、3分程度の自由演技となります。
「完成度」「難易度」「表現力」の3つの要素で採点されます。
採点のイメージで言うと、フィギュアスケートやシンクロナイズドスイミングなどが近いかと思います。
自由演技ですが、いくつかの基本的な技があります。
基本はスローアンドキャッチですが、単に投げて受けるだけでは演技になりません。
簡単なところでは、トリックキャッチ。足の下や、首の後ろ、あるいは背後でディスクが見えない姿勢でのキャッチなどがそうです。
難しい姿勢で両手でキャッチする場合もありますが、片手でのキャッチが基本。
次によく行う演技がディレイです。
相手が投げたディスクをキャッチしてしまうと回転が止まってしまいますが、ディレイは、ディスクの回転を保持したまま受け取るもので、通常、爪の上でディスクを回転させるネイルディレイがよく使われます。
ネイルディレイは、右利きの人はカウンタークロックワイズ(反時計回り)、左利きの人はクロックワイズ(時計回り)の回転がやりやすいとされています。
また、上級者は、どちらの回転でも左右どちらの手でもディレイができます。
ディスクの中心がくぼんでいるわけではないので、常に中心をとらえるよう指先でコントロールしなければなりません。
ネイルディレイができるようになるまで、早い人で1~2週間、場合によっては、数か月程度練習を要することもあります。
私は、数か月かかりました。
フリースタイルの世界ではディレイはできて当たり前という感じです。ディレイだけを演技として見せることはありません。
ディレイだけを見せる場合は、足の下をくぐらせたり、難しい姿勢で行います。
どちらかというとディレイは演技のつなぎとして使われることが多く、ディレイでキャッチして回転をつけたまま、右手→胸→左手と転がすボディーロールをしたあと空中にディスクを浮かせてトリックキャッチ、などという演技が一般的です。
ディスクは、27cm、160gのスカイスタイラー(ディスクラフト社)などのディスクがよく使われます。
また、ネイルディレイのため、ディスクの裏側(ボトム)にシリコンスプレーを塗って滑りを良くしたりします。爪に保護剤を塗ったり、ディレイ用の付け爪をする選手もいます。
最初は、普通のスロー→トリックキャッチから始めて、ネイルディレイができるようになれば、ボディーロールなどの技にチャレンジしていくというのが、始めやすいと思います。
大会は、全日本フライングディスク個人総合選手権の1つの種目として開催されています。
たまに、ローカルな大会も開催されているようですが、開催には音楽設備の準備が必要であったり、採点方法など専門知識も必要で、簡単に大会が開催できる種目ではありません。
逆に、練習は四畳半の部屋でもできますし、ちょっとした広場でも2~3人でできます。
人通りの多い公園でやると結構注目されますよ。
一度やったらやみつきになるフリスタ。あなたもチャレンジしてみませんか?